皆さんはダイエット=「体重を減らす」ことと考えていませんか?しかし医学的には「体から脂肪を落として体重を減らす」ことが本当のダイエット。見た目の数字にばかりこだわると、健康的にスリムな体を維持することはできません。まずは体重の増減に関わる、水分・筋肉・脂肪について正しい知識を身につけて。
食べ物によって摂取されたカロリーは、日常の身体活動などにより消費されます。つまりダイエット成功の秘訣は摂取と消費のカロリーバランス。適度な食事制限で余分なカロリー摂取を押さえ、運動で消費量をアップすれば、体脂肪を落としながらの減量が可能なのです。
いざダイエットを実行するとき、目標設定の目安にしたいのが体脂肪率やBMI。家庭用の体脂肪計は正確な数値が出にくいのですが、参考にはなるのでぜひ活用を。また体格指数を表すBMIや標準体重の計算式も、具体的な数値が出るのでヤル気を後押ししてくれます。
消費カロリーとは基礎代謝、生活活動代謝、食事誘導性代謝という身体活動によって消費されるエネルギー量です。自分が1日に消費するカロリー量を知ることは、ダイエット計画を立てるうえでの重要なポイント。食事で摂るべきカロリー量や運動量の目安になりますよ。
食事誘発性熱代謝とは、食べる行為そのものによって体内に熱を発生させ、カロリーを消費すること。1 日に消費するカロリーの10%を占めています。
順調に体重が減っていたのに、ある時期から急に体重の変化が停滞……。「もうこれ以上やせられないの?」とあきらめないで。実はこれ、ダイエットをしているときは誰にでも起こる現象なのです。焦らず、気長に、今までどおりの食事制限や運動を続けることが大切です。
「両親も太っているからやせられない」と、あきらめている人はいませんか?いえいえ、必ずしもそうとは言えないのです。実は一般的な肥満は、遺伝子や環境などさまざまな要因が関与しています。まずは自分や家族の生活習慣を見直し、食事や運動習慣の改善を心がけて。
最近よく耳にするメタボリックシンドロームとは、肥満に加え、生活習慣病(高脂血症・高血圧・糖尿病)のうちどれか2つにかかっている、もしくはなりかけている状態を指します。ひとつひとつは軽症でも、2つ重なると心臓病などの危険率が10 倍、すべて重なれば約30 倍以上のリスクに!
お医者さんに上のような指摘をされたら要注意。これは脅しではなく、「食事や運動で現在の状態が改善しなければ、薬による治療を開始しますよ」という警告なのです。メタボリックシンドロームは痛い、辛いなどの症状が薄いので危険性を自覚しにくいのですが、「オレ、メタボだから!」と笑い話にしている場合ではありません。健康診断の数値をキチンと確認し、体環境の改善を心がけましょう。